海外インターンシップについて
海外インターンシップの基本情報やメリット、インターンシップ生を受け入れる企業の理由、実務の基本である報告・連絡・相談(ホウ・レン・ソウ)や仕事情報の整理方法について詳しく解説します。
また、海外での仕事体験がもたらすキャリアの成長やコミュニケーションスキルの向上についても紹介しています。
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海外インターンシップについて
インターンシップは「学生が在学中に自らの専攻、将来のキャリアに関連した就業体験を行う制度」となっています。
ただ、今日では、学生、社会人を問わずに参加できる、海外仕事体験を得ることを目的とした海外インターンシップも広く普及しています。
インターンシップは約100年前の1906年、米国のシンシナティ大学において、在学中に専門分野に関連した実務経験を受けさせ学習効果を高めるという教育法の一つとして始まりました。
日本においても、1990年台半ばになると、大学・企業・行政が、日本におけるインターンシップ普及に向けて、積極的な取り組みを始めました。
それは、企業の採用活動の基準がおおきく変化して、採用時に学校名で判断するのではなく、個々の学生の能力や経験を重視する傾向が強まってきていることに理由があります。 そのようなことからも、外国語を学び、国際的な仕事に就くことを目指されている方にとっては、海外での仕事体験は将来の貴重な財産となります。
社会人、学生の皆さんも、目的意識をしっかりと持って、自分にあったインターンシップを選んで下さい。 -
海外インターンシップ参加のメリット
では、海外ンターンシップに参加することで何が得られるのでしょうか?
比較的短期間の海外インターンシップ参加者に多いのが、外国語の能力を生かした仕事をしたいが、まだ将来の具体的な希望が決まっていない人です。
そういう方にとっては、海外の仕事体験を通じて、自身が本当にしたい仕事について考える手助けになります。(仕事観の育成) また、 海外ビジネスマナーの習得、国際コミュニケーション能力の向上、海外人脈の形成など、多くのものがえられるでしょう。
長期の海外インターンシップに参加される方は、将来の希望がはっきり決まっている傾向があります。
そのような方にとっては、自分の希望する業種や企業の現場で学んだことから、希望を叶えるために自分に足りないものは何なのか、今後どのように行動したらいいのかということもわかりますし、その経験は就職活動においても役立ちます。実際に、長期の海外インターンシップ・プログラムに参加されたかたの、半数以上の方が、現地で就職をきめたり、国内での就職先の目途をつけて帰国されています。 -
インターンシップ生を受入る理由
海外インターンシップは、参加される方にとっては、海外仕事経験や国際コミュニケーションスキル、人脈など、得られるものが多いのですが、受け入れる企業側にとってはどうでしょうか。
実は、受入企業の現地責任者にとっては日本人インターンシップ生を採用するメリットはそれほど多くありません。むしろ、リスク面がそれを上回るといった捉え方をしている方も少なくありません。
一般的に、長期の海外インターンシップ生を受け入れる企業の採用理由は、以下のようになっています。
1.主に、通訳・翻訳の業務で、英語、中国語などの語学力に期待して。
2.日本人の感性をもっている日本人スタッフが必要。社内の活性化、意識改革のきっかけになる。
3.志望理由がはっきりしており将来性を感じる。優秀なら正社員として採用したい。
4.一年以内の短期間で日本人スタッフが不足している。
5.インターンシップ生は、日本人の正社員に比較して人件費が安くてすむ。
上記の、1~3の受入理由の場合は、インターンシップ終了後に受入企業に就職できる可能性が比較的高いと言えます。
それに比べて、4~5の受入理由の場合は、インターンシップ終了後に正社員として引き止められるケースは少ないようです。
しかし、4~5の受入理由でもインターンシップ生にとっては貴重な経験ができることに違いはありません。
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インターンシップの基本はホウ・レン・ソウから
1.インターンシップの基本はホウ・レン・ソウ/報告・連絡・相談
仕事経験の無いインターンシップ生にとっては、特に、ホウ・レン・ソウの徹底が大切になります。
仕事を任されてからもっとも多い失敗が、思い込みや勝手な判断によるものです。すこしでも疑問に思ったり分からないことがあれば、遠慮なく指導担当の上司に質問することです。
2.ホウ・レン・ソウを徹底する。
① 報告
先輩や上司からの指示の結果を、適切な時期に報告する。
② 連絡
ある情報を受け取ったときに、関連する人にその情報を連絡する。
また、連絡した相手に話しの内容が伝わっているかを(自分の中で)確認する。
③ 相談
分からないこと、壁にぶつかったときに、同僚、先輩や上司に相談する。
*上司の時間を取り過ぎないように注意する。 -
インターンシップで「仕事の考え方」を学ぶ
インターンシップの基本-仕事の考え方
1. 考え方
①仕事を目的から考える
この仕事は何を目的としているのかを常に考える習慣をつける。
その結果、
・相手のいっている話がより理解できるようになります。
・不必要な作業が減ります。
・今まで気づかなかった改善方法に気づく事があります。
②具体的に考える(5W1Hで考える)
仕事上で何かを指示されても、実際に行動にうつすためには、指示の内容を具体的に考えて、どのように仕事を進めていくかを決めなければなりません。
そのため、メールや電話を受けたり、何かの指示があったときに、その内容を「いつ、なにを、どのように」しなければならないかなど、具体的に考えることを習慣づけることが大切です。
*5W1H(いつ、どこで、だれが、なにを、どれだけ、どのように) -
インターンシップで「仕事情報の整理」を学ぶ
「仕事を整理する」
仕事の情報を整理するには、①仕事情報を記録する ②仕事情報を整理する。2段階の 作業となります。そして、仕事情報の整理は 1)時間軸で整理する 2)仕事別に整理する の2つの整理方法があります。
① 情報を記録する。(日付のいったノートにメモする)
聞いたこと、その他の情報で自分の仕事に関連する事をメモする。
② 仕事情報整理する。
1)いつ何をするのかを管理する(メモの情報を時間軸で整理する)
スケジュール表に、いつ、何をしなければいけないかを記入する。
2)仕事別に整理する(一つの仕事を表で管理する)
仕事の表の項目を、作業順に整理することで、仕事を流れで把握することができます。
流れで管理することで、何の仕事ができていないか、遅れているか、これからする仕事が一目でわかります。
*ミーティングには、①メモ帳 ②スケジュール表 ③仕事の作業の流れ を印刷して参加する。