インターンシップではどのようなお仕事を担当されましたか?
私の主な仕事は、事務的なサポートと社員の方々に日本語を教えるというものでした。日本語を誰かに教えるという経験がなかったため、どのように教えようかと考えていたところ、出勤二日目に早速日本語を教えるよう言われたときには、大変動揺しました。
実際、そのクラスで日本語の「これ」、「あれ」、「それ」といったような指示代名詞の質問を受けた際、「あれ」と「それ」の違いが自分でもよくわからなくなり、社員の方々にうまく説明できず、困らせてしまいました。自分は習わずとも自然にそれらを使いこなしていることに気が付くとともに、誰かに母国語である日本語を教えることはこんなにも大変なのだということを実感しました。
インターンの仕事でどのような工夫をしましたか?
授業に使う題材についてもあれこれ試行錯誤しました。中学校から大学までに受けた外国語の授業の形式を思い出しながら、日本語に興味を持ってもらえるような授業にしようと考えました。最初に、日本語を教える人専用の教材サイトを見つけ、それを授業で持っていったところ、あまり面白みがなく、社員の方々がつまらなそうにしているように見えました。
その授業後、普通のおしゃべりがしたいと言われ、話のテーマになるような日本文化に関する資料を選ぶことにしました。社員の方々は、基本的に漫画、アニメ、ドラマ、アイドル、音楽といったような日本文化に大変興味を持っており、こういったものに関する題材を持っていくと、自然と話が盛り上がり、社員の方々の発言数も多くなり、表情も活き活きとしているように見えました。
中国で実際に仕事を体験したご感想は?
日本語の授業を通して、言語を習得するためには、とにかく話すことが大切ということを実感しました。授業の際、日本語がたとえ上手でなくとも、積極的に日本語を使って何かを伝えようとする社員の方は、かなり日本語が上達しているように思いました。同じ日本語検定の級を持っているにもかかわらず、積極的に話す人とそうでない人の間には歴然の差があったように思います。
また、英語の重要性についても改めて実感しました。 私は中国語がほとんど話せないため、日本語を勉強し始めたばかりの社員の方々との会話は、英語を多用しました。社員の方々の英語が流暢であるのに対して、私の英語は下手な上に、英単語が思い浮かばず、うまくコミュニケーションを取れませんでした。これから中国語だけでなく、英語も勉強しようと新たな目標ができました。
インターン先の中国人スタッフの方たちとの交流はどうでしたか?
社員の方々には、一緒に出かけたり、行きたい観光地までの交通手段を調べてくれたり、相談にのってくれたりと大変お世話になりました。短い間でしたが、とても感謝しています。今回の短期インターンシップを通じて、私は価値ある経験をし、また数多くのことを学びました。